前田育徳会創立百周年記念 特別展「百万石!加賀前田家」へ行ってきました

百万石 加賀前田家展 小曽根畳店

先日、東京国立博物館で開催されている
前田育徳会創立百周年記念 特別展「百万石!加賀前田家」へ行ってきました。

私は歴史に特別詳しいわけではありませんが、金沢職人大学校の修復科に通っていた頃、前田家について学ぶ機会があり、今回の展覧会はとても楽しみにしていました。

会場には甲冑や刀剣など、見応えのある展示が数多く並んでいましたが、今回の私の本命は「百工比照」と呼ばれる資料です。

「百工比照」とは、「諸種の工芸を比べて残す」という意味を持ちます。前田家当主・前田綱紀による多彩な編集事業の一つとして企画されたもので、いわば工芸を対象とした実物資料および図案・技術見本帳ともいえるものです。
実際に使用されていた釘隠しや襖の引手など、工芸品としても価値の高い金具類が見本として保存されています。

これらはこれまで本の写真でしか見たことがありませんでしたが、実物を目の前にすると、その迫力は言葉では言い表せないほどでした。
単なる装飾ではなく、職人の技術と美意識の結晶として残されてきたことに、強い感動を覚えました。

また同時に、「記録として残す」という姿勢そのものの大切さも改めて感じました。
こうした資料があるからこそ、当時の職人の技や意匠を、現代にまで正確に伝えることができるのだと思います。

個人的には、この中に畳床や畳縁の生地なども含まれていたらさらに面白かったのではないか…と、畳職人としての視点でつい想像してしまいました。
和室を構成する要素の一つとして、畳もまた記録されていくべき対象なのだと改めて感じます。

それでも、「百工比照」を実際に見ることができただけで、この展覧会に足を運んだ価値は十分にありました。

最後に、お土産として展覧会の図録を購入しました。
展示の余韻を自宅でも味わいながら、改めて学び直していきたいと思います。

百万石 加賀前田家 図録

こうした文化や技術に触れる機会は、自分の仕事を見つめ直す良いきっかけにもなります。
これからも一つ一つの仕事を大切にしながら、伝統を次の世代へ繋いでいきたいと思います。

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