備後表の産地・広島県福山市を訪ねて~伝統と円座の魅力~

円座  渦円座 とび円座 小曽根畳店
備後表を使った渦円座ととび円座

少し前になりますが、広島県福山市へ「備後表(びんごおもて)」の産地研修に行ってきました。
本来は別件で予定があったのですが、一日前乗りして時間をつくり、念願の訪問が実現しました。

畳表に使われる藺草(いぐさ)の産地は全国各地にありますが、現在もっとも多いのは熊本県八代市です。
一方で広島県の「備後表」は、かつて岡山県と並び称される一大産地でした。現在では生産量が大きく減少していますが、文化財建造物など重要な場面では、今でも備後表が指定されることがあります。

歴史をひもとくと、備後表は幕府への献上品としても用いられ、品質の高さから“最高級品”と呼ばれてきました。
今回の研修では、備後表を栽培している農家さんに直接お話を伺い、さらに備後表(地草)を使った「円座(えんざ)」を製作されている職人さんともお会いすることができました。

そのご縁で、当店にも新しく備後表の円座を入荷しました。
円座には「とび円座」と「渦円座」の二種類があり、それぞれ表情が異なり、とても美しい仕上がりです。名称の由来など細かい意味合いは分かりませんが、実際に拝見しても使ってみたくなるほどの魅力があります。

備後表を使った円座

私自身も、自室用にひとつ購入して使ってみたいと思うほどでした。
伝統ある備後表を身近に感じられる円座、ぜひ皆さまにも手に取っていただければ幸いです。

なお、当店では数量限定となりますが備後表を畳表のラインナップとしてご用意しております。
普段の生活に取り入れていただくことで、その上質な質感と伝統の魅力を存分に感じていただけると思います。

本備後表  地草
本備後表(地草)の1番草の長髭(写真の真ん中と右側)と3番草(写真左側)

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